米のオバマ大統領は、一般教書演説で製造業の再興やエネルギーの安定供給に焦点を当て、産業
の地盤沈下と空洞化の阻止へ「メード・インUSA」にこだわる現実路線にかじを切りました。
「青写真は製造業から始まる」と指摘。国内の製造業の復活を促す税制改革等をてこに米経済の
持続的成長と雇用創出を実現する考えを示し、さらに、富裕層への課税強化等を通じ所得再分配を
進める考えも表明しました。11月の大統領選を控えての演説でした。
一方、我が国に於いては、第180通常国会が開催され野田総理から所信表明の中で、「税と社会
補償の一体改革」の断行、そのための消費税増税の必要性を訴えられました。欧州債務問題に端を
発し世界同時恐慌が叫ばれている中、我が国の貿易収支も31年ぶりに赤字に転落しました。
我が国においても、国内産業の空洞化が本格的に進展している現在の厳しい経済状況下において
は、拙速な消費税増税を行うべきではありません。身を削ることは勿論のこと、大胆な財政出動と
成長戦略の実行に努め経済成長を図るべきであると考えます。
円高の是正とデフレからの脱却が先決であります。